小さく見えて収納バッチリ「日産 キューブ」

新成人が買いたい車ナンバー1の人気車

日産キューブは1998年から初代モデルが販売されている人気の車種です。
もっとも初期型のキューブは現在のものとまったく違って、全体的に角ばった形状をしていました。

現行モデルは角に丸みのあるかわいらしい形状をしていますが、このモデルのもとになっているのは2002年にあったフルモデルチェンジからで、2008年に再度モデルチェンジをしているものの現行のデザインは一旦落ち着きを見せています。

実はこのキューブのフルモデルチェンジの背景となっているのがカルロス・ゴーンCEOの就任で、それまで長く日産の顔として同一モデルが販売されてきた「マーチ」とともにこの「キューブ」を大幅にモデルチェンジしました。

この「マーチ」と「キューブ」のモデルチェンジは結果的に大成功となり、以後日産の家庭用自動車のデザイン性の高さが売りになるようになっています。

一見単純な長方形に近い形のように見えますが、近づいてみるとキューブは外装に小さな波うちのような起伏がつけられており、さらに独特の穏やかなフェイスが表情を与えています。

内装部分にも細かい工夫があり、例えば内部天井には水上に起こる波紋のような丸い形状が取り入れられているなど独自の工夫があちこちに見受けられます。

かわいらしくもありつつ堅牢性と走行性能の高さを同時に持つキューブは特に免許をとったばかりの若い世代からの人気が高く、新成人に聞いた欲しい自動車ランキングでは5年連続トップという厚い支持を受けています。

まるで自室にいるかのようなくつろぎ間

2016年現在のキューブは、全11種類のカラーバリエーションに加え、インテリアを選ぶように内装を選べるようになっているところに大きな特徴があります。

ここ近年人気が出ているのが2トーンカラーの屋根の部分とボディの色が異なる外装ですが、キューブもこれをいちはやく取入れ、フォードなど外国車のようなデザイン性を出しています。

キューブが四角い形状をしているのにも理由があり、これは中に入ったときにより広く空間を感じることができるとともにまるで居室内にいるかのようなくつろぎ間を出すことができるからです。

丸みのある屋根の車の場合どうしても中に入ったときの印象がドーム型になってしまいますが、今流行のハイトワゴンのように天井が高く四角い外装をしている自動車は広々とした印象になります。

排気量の高い普通乗用車であるキューブはその強みをさらに生かし、日産らしいシート性能の高さや壁や天井の素材にこだわる作りこみを重ね、より居心地の良い空間づくりに成功しています。

ただ価格面では同じくモデルチェンジを重ねている人気車種「マーチ」と比較されることがよくあり、本体価格および燃費性能ではマーチが一歩優れていることからスペック重視の人にはちょっと物足りなく感じることもあるかもしれません。

しかし「そこにいるだけで楽しい」という空間づくりの点では日産車の中でもキューブはピカ一なので、自分だけの空間を実現するカスタマイズをしてみてもらいたいです。

横開きバックドアで荷物の積み込みも楽々

2ボックスタイプのキューブでは、トランク部分は独立しておらず後部座席から直接出し入れをする形になります。
このときバックドアの独特の工夫となっているのが横開きドアで、両手で荷物を持っているときであっても簡単に出し入れをすることができます。

後部座席を倒せば広々とした空間を荷物の積み下ろしに使用することができるので、アウトドアやスポーツのための移動にも最適です。

キューブのもう一つの強みはこの荷物の積載量の高さで、開口部が広いということもあり大きめの荷物を積むときも車内を傷めずにすみます。
他にもカップホルダーやフックなど使ってみてわかる便利なしくみもたくさんなので、乗れば乗るほど好きになれる車と言えます。