使い勝手の良いトヨタのコンパクトカー
新車・中古車を合わせた自動車販売台数のうち、上位を独占しているのがコンパクトカーです。
コンパクトカーとは車体の全長が4,000mm以下、全幅が1,700mm以下という基準のものとされていますが厳密にどこまでをそう分類するかについて基準があるわけではありません。
一般的には普通乗用車のうち排気量が1500ccくらいまでで4人乗りで使用できる家庭用の自動車を主にさして言っているようです。
ここ数年は軽自動車人気にやや押され気味になっていますが、全体的な車体の構造と走行性能の高さからコンパクトカーもまだまだ根強い人気を誇っており、トヨタの「アクア」やホンダの「フィット」、日産「ノート」あたりの車は中古車市場でも目立って取引をされています。
販売台数自体は決して多くはありませんが、使い勝手のよさということで多くのファンを集めている車種にトヨタの「ポルテ」があります。
ポルテはコンパクトカーの中でも特殊な2ドアであるとういうところに特徴があります。
珍しいのが扉に電動スライド式を取り入れているところで、車高も低く子供でも簡単に出入りをすることができるという設計になっています。
小型ながらもウォークスルーで広々使える
ポルテは全長3995mm、全幅1695mmというコンパクトカーとして標準的なサイズです。
新車価格は最も人気の高いFグレード仕様で約175万円となっており、価格的にはそれほど割安感があるタイプというわけではありません。
ですが内部仕様はかなりしっかりしたコンセプトをもって作りこみがされており、運転席と助手席の間にスペースがある「ウォークスルー」は子供や高齢者、またはペットの異動にとってとても便利です。
他にも子育て世代にとって嬉しい小物入れや各種ボックス、ドアポケットといったものが各所につけられておりあとからホルダーなどを購入する必要がまったくありません。
子供だけでなく高齢者にとっても低い段差から入れることや、力を入れずに簡単に開け閉めができるスライドドアはとても使いやすいので、介護や通院での送り迎えにも最適です。
色は9種類のカラーから選ぶことができるようになっていますが、最も人気があるのはベーシックなホワイトです。
丸みのある外装デザインやほどよい助手席と運転席との距離感など使ってみてよくわかるデザイン性の高さがあり、コンパクトカーとしての性能面ではトップクラスとの声も聞かれます。
家族向けに特化しすぎているところがポイント
しかしここまで性能の高さが評価されているものの、自動車販売台数ランキングだけを見てみるとポルテはトップ30に入ってくることはありません。
これは他のアクアやフィットが家庭向けだけでなくしっかり走りを楽しみたいという人のための仕様をしているということが関係していると思われます。
つまりあまりにもファミリー向けとしてデザインを特化させすぎているので、きちんとドライブを趣味として楽しみたい人にとってはちょっと物足りなく感じられてしまうのかもしれません。
誤解のないように言っておくとポルテは走りの性能もきちんとしており、コンパクトカーとしての走行性能と安全性の高さは他の自動車に決してひけをとりません。
一番の構造上の特長であるスライドドアを必要と考えるか、4ドアタイプにしたいと思うかというところが購入時の大きな選定ポイントになると思われます。