カーズとは
2006年に公開された長編アニメーション映画『カーズ』は、若きレースカー、ライトニング・マックィーンが田舎町の住民たちと出会い、本当に大切なものを見つけていく物語です。制作は2001年に始まり、当初のタイトルは『Route 66』でしたが、同名のテレビドラマがあったため『カーズ』に変更されました。
この映画は独特の世界観を持ち、登場キャラクターはすべて意思を持った乗り物です。人や動物は一切登場せず、虫でさえ車という徹底ぶりです。実在の車をモデルにしたキャラクターたちは、瞳の色まで声優の瞳と同じ色に設定されています。映画の成功により、2011年に『カーズ2』、2017年には『カーズ3(クロスロード)』が公開されました。
カーズに出てくるキャラクターのモデルになった車とは?
ライトニング・マックィーン
シリーズの主人公は、赤いボディにゼッケンNO.95、稲妻のステッカーが特徴的なレーシングカー、ライトニング・マックィーンです。天才レースカーであるマックィーンは、最高750馬力を発生するV8エンジンを搭載し、最高速度は317km/hという設定です。
マックィーンのデザインは、フォードGT40をはじめとする複数の車種を参考にして作られましたが、基本的にはオリジナルのデザインです。また、シボレー・コルベットやフォード・マスタングの影響を感じさせる部分もあり、そのため場面ごとに異なる表情を見せるのが特徴です。日本ではトヨタMR-Sをベースにした「ライトニングマックィーンapr MR-S」がSUPER GTのGT300クラスに参戦したこともあります。
メーター
メーターはマックィーンの親友であり、アメリカの農機具メーカー、インターナショナル・ハーベスター社製のレッカー車がモデルです。実際のルート66の放置車両からインスピレーションを得て生まれたキャラクターで、ボンネットフードも失い、元色がわからないほどサビサビの姿が特徴です。
メーターはルート66沿いの田舎町ラジエーター・スプリングスに住んでおり、映画の中でマックィーンの良き理解者として彼の成長を支えます。彼のモデルとなった車種は、1955年から1959年に販売されたシボレーのピックアップトラック「タスクフォース」シリーズです。
シェリフ
ラジエーター・スプリングスの保安官シェリフは、1949年型マーキュリー・ポリス・クルーザーがモデルです。黒いボディに白いドアのクラシックなデザインが特徴で、町の秩序を守るために日夜働いています。シェリフは登場キャラクターの中では高齢であり、ドック・ハドソンの診療所によくお世話になっています。
『カーズ』は、車好きの子供から大人まで楽しめる魅力的なアニメーション映画です。個性豊かなキャラクターたちとともに、友情や成長、自己発見の物語が描かれています。ライトニング・マックィーンやメーター、シェリフといったキャラクターたちは、実在の車をモデルにしており、そのリアルなデザインとストーリーが多くの人々に愛されています。ファミリーで楽しめる映画『カーズ』を通じて、ぜひ素敵な時間を過ごしてみてください。